赤ちゃん猫から生後1歳までの子猫の標準体重は?体はどんな風に成長する?
ツイート子猫とひとことで言っても、生まれたばかりの赤ちゃんと生後半年経った頃の子猫では、体格はもちろん遊び方も食事も全然違います。
ちなみに、猫は生後1年くらいまで体が成長します。その頃まで一応『子猫』と言えますが、さすがに大きいです。ただ、猫は1歳で大人というのは、将来の健康管理において大切なので覚えておきましょう。
この記事では、生まれたばかりの赤ちゃん猫から大人になるまでの成長と健康管理について紹介します。
生後半年までの子猫の平均的な体重は?
体の成長は1歳まで続きますが、著しく成長する生後6ヶ月までの平均体重をみてみましょう。あくまで平均で、もちろん個体差はありますが、保護した子猫がだいたいどのくらいの週齢なのか、目安にしてください。
体重の目安 | 体の成長・健康管理 | |
---|---|---|
誕生 | 体重100g~120gで生まれる | 1日に10~20g増える |
1週齢 | 体重200g~250g | 目が開く(まだ見えない)耳道が開く |
2週齢 | 体重350g~400g | 目が見え始める 乳歯が生え始める 耳が立つ ヨチヨチ歩きが始まる |
3~4週齢 | 体重400g~500g | 視力がはっきりする 音が完全に聞こえるようになる 自力排泄ができるようになる |
5~7週齢 | 体重500g~700g | 乳歯がほぼ生え揃う 体温調節ができるようになる |
2ヶ月 | 1回目のワクチン | |
3ヶ月 | 体重1㎏~1.5㎏ | 2回目のワクチン |
4ヶ月 | 体重2kgくらいで標準 | メスの場合早い子は発情を迎える |
5ヶ月 | オスの場合早い子は発情を迎える | |
6ヶ月 | 永久歯が生える |
8ヶ月になる頃には体重は3㎏~3.5㎏になります。1才頃で体の成長が止まりますが、成猫の平均的な体重は3.5㎏~5.5㎏です。ただ、メインクーンなど大型種の場合は、2歳くらいまで体の成長は続きます。
子猫は良く動く!週齢による運動能力の変化
生まれたばかりの赤ちゃんは目も開いていませんし音も聞こえていません。それどころか、自分で排泄もできないし体温調節もできません。
ところが!生後2ヶ月になるころにはジャンプ力もついて「こんな高い場所にどうやって上ったの!?」と驚くほどです。きょうだい猫がいれば一緒にじゃれ合いますが、その激しさも人間から見るとなかなかのもの!
ヨチヨチ歩きが始まった頃から社会化期がスタート!
子猫は生後1週間くらいで目が見え始めます。そして2週目、乳歯(上下の門歯や犬歯)が生え始める頃ヨチヨチと歩き始めます。でもまだ足元はおぼつかない感じです。耳も立ってきて、やっと猫らしくなった・・・。
同時に好奇心も芽生えるので、社会化期のスタートです。
動物愛護法では、子猫の販売において生後8週齢規制があります。実際には経過措置として生後7週齢での販売が可能ですが、2019年になって本則に従おうという動きが活発になっています。
生後8週齢までは、子猫は母猫や兄妹と離さず社会性を身につけさせた方が良いという風潮になってきたわけです。将来の問題行動が軽減されると多数の海外の報告があることからも当然といえます。
問題行動とは、攻撃的な性格だったり反対に分離不安と言えるほど不安感を過剰に感じやすくストレスに弱い猫になってしまうことです。
3週齢はぴょんぴょん期!きょうだい猫といっぱいじゃれあう
視力も聴力もしっかりしてきた生後3週齢頃から、兄妹でじゃれあうようになります。多少の上下運動もできるようになり、ぴょんぴょん弾んでいるようななんとも可愛い時期です。
トイレを使って排泄もするようになります。もうすでにちいちゃな前足で砂をかけますが、まだ上手にできないので排泄物を踏んでしまうことも!チビ猫は常に足裏チェックです。
しかしまだ自分で体温調節が上手くできないので、母猫が抱えるように温めている時期です。
人間が育てる場合は、兄妹同士くっついて寝ていると思いますが、柔らかい布を用意するなど保温には気をつけましょう。
母猫や兄妹猫と離れて育てる場合は、飼い主さんが遊んであげましょう。体を動かすことはもちろん、刺激を与えることも子猫の成長には大切です。
兄妹猫がいる場合でも、遊びを含めたスキンシップや爪切りなどの世話は大事です。社会化期に経験したことは身についていきます。反対に、経験しないで過ごしてしまったことは、嫌がるようになってしまいます。
生まれてから3~4週齢になると出たままだった爪を引っ込めることができるようになるよ。
子猫の成長に合わせた環境づくりをしましょう
生後5週齢を過ぎるとジャンプ力がかなりついてきます。本当に「どうやってそこに?」という場所にいたりして肝を冷やすこともたくさんあります。
猫は上下運動が得意ですし、しっかりした体を作るためにも飛び乗ったり飛び降りたりすることは必要です。キャットタワーがおすすめですが、カラーボックスやチェストを工夫して高い場所に飛び乗れる部屋作りをしましょう。
猫はハンター!狩猟本能を満足させる遊び方
遊びも、狩りを想定した動きを取り入れて猫の狩猟本能を満足させてあげます。子猫は生後5週齢あたりから狩りへの欲求が高まってきます。
半年くらいまでの子猫は本当によく遊びます。きょうだいや同じくらいの月齢の子たちは、とっくみあいをひたすら繰り返していますよね。
でも、よく見るとただどったんばったん組み合っているだけじゃなくて、隠れたりフェイントをとったり・・・なかなか工夫しています。
人間が遊んであげるときも、バリエーションが必要。ねこじゃらしはたいていの猫が夢中になりますが、単調に振っているだけじゃなく、スピードを変えたりヒラヒラ動かしたり隠したり。
時間は1回に付き15分程度で十分です。もともと猫は持久力はありませんから。疲れすぎてしまうのもよくないので、このくらいで切り上げます。できれば毎日遊んであげたいですね。
子猫から大人までの健康管理と病院スケジュール
子猫時代はなにかと健康管理がたいへんです。母猫がいなくて人が育てる場合はミルク、離乳食、普通食へと切替が必要ですが、お腹の不調はつきものです。
乳飲み子から人がミルクで育てたときはまだ良いですが、自分で食べ物を口にできるくらいの週齢で保護され、お腹を壊している子は中々復調が難しいことが多いです。
どちらにせよ、猫を飼うと決めたら必要な病院スケジュールは覚悟しなければなりません。健康な子であればワクチンと避妊去勢です。
子猫時代は2回のワクチン接種が必要
母猫の母乳(初乳)には感染症やウィルスに対する抗体が含まれています。これを飲むことによって、生後間もない赤ちゃん猫は病原体から守られているのです。
この、母乳からの移行抗体は生後2ヶ月くらいまでしか効果がありません。40日頃から徐々に減っていくといわれています。そのため、1回目のワクチンを2ヶ月頃に打ちます。
1回目で免疫細胞に記憶させた病原体の情報を、2回目のワクチンで定着させます(ブースター効果)。ちなみに、獣医さんによっては3回、またはそれ以上を推奨することもあります。事前に確認して納得したうえで接種してくださいね。
猫の健康のためにも避妊・去勢手術を受けましょう
保護団体や個人保護ボランティアは、猫を譲渡するときは必ず避妊去勢手術をお願いしています。これは、『殺処分ゼロ・飼い主のいない不幸な猫を増やさない』といったことを目的に活動しているからです。
残念なことに、飼い猫が出産したけれど育てきれないからと保健所に持ち込む飼い主はまだ多いのが現状です。
- 1匹飼いで外に出さないから
- メスだけだから
- オスだけだから
- 手術がかわいそう
こうした理由で避妊去勢手術を受けない飼い主さんもいます。でも、繁殖させないのであれば手術を行うべきです。避妊去勢手術のメリットは、猫自身はもちろん飼い主にとっても大きいです。
猫は年に数回発情期を迎えます。室内で過ごす飼い猫は今や季節に関係なく!です。
- 壁などにスプレーする
- 甲高く太い声で鳴く
- メスに馬乗りになって首を噛む
- 生殖器をこすりつける
- 甲高い声で鳴き続ける
- おなかを見せてクネクネする
- 外陰部をよく舐める
- 尻尾の付け根を触るとお尻を突き上げる
- しつように頭や首をこすりつけてくる
- 食欲がなくなる
メス猫の発情したときの鳴き声は、まるで人間の赤ちゃんが激しく鳴いているようなかんじです。一晩中鳴き続ける子もいて、人間もまいってしまうくらいです。
飼い主にとって困った猫の行動の筆頭にあげられるスプレー行為、去勢手術をすることで予防ができます。ただ、発情してスプレー行為が始まってから手術をしても、行為自体が残る子もいるので、発情前の手術をおすすめします。
鳴き声やスプレー行為など人間にとって問題となる行動とは別に、猫の健康にとっても避妊手術は大切です。発情前に手術をすることによって性ホルモンが関係している病気をかなりの確率で予防できることが分かっています。
・卵巣がん
・子宮蓄膿症
・乳腺炎
・乳腺腫瘍
・精巣ガン
発情期の猫は落ち着きがなくなり普段とまったく違う様子です。それだけでストレスを感じていることは明白ですし、発情期に交尾をしないことはさらに強いストレスになります。
ストレスは猫の免疫力を大きく低下させます。このサイトで推奨している腸活にもデメリットが大きいことは間違いありません。
飼い猫の避妊、去勢手術は飼い主の責任と思っています。
猫が1才になった時の体重を知っておきましょう
一般的に猫は生後1年で体の成長が止まります。成猫なったというわけです。このときに体重を計って記録しておきましょう。
もともと猫は太りやすい動物です。飼い猫はかなりの割合で肥満傾向だと言われていますよ!1歳のときの体重から15%までの増加であれば正常範囲です。
それ以上太らないよう気をつけましょう。上から見たとき腰のくびれがなくなってきたら要注意です。