猫のノミ対策!ジェネリック「マイフリーガード」の効果とフロントラインとの違いは?
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春先になると「そろそろフロントラインしなくちゃー」と言われるほど、ノミダニの駆除・予防薬はメリアル社のフロントラインシリーズが有名です。
でも、ネットで検索するとマイフリーガードαという駆虫薬もよく見かけます。動物病院でも使われていることが少なくありません。
マイフリーガードαとフロントラインプラスは効果などは同じなのでしょうか?
マイフリーガード・マイフリーガードαは、猫や犬の外部寄生虫であるノミとマダニの駆除及び予防薬です。スポットオンタイプで、背中に滴下して使用します。
マイフリーガードとマイフリーガードαの違いは、ノミのライフステージのどの段階に効くかの違いです。
マイフリーガードはノミの成虫を駆除します。
マイフリーガードαは、ノミの成虫を駆除するとともに、ノミの卵と幼虫の成長を阻害します。
どういうことかと言うと、ノミが幼虫に、幼虫がサナギになる(変態する)のを阻害する成長阻害剤が含有されているのです。また、ハジラミに対しても効果があります。
マイフリーガードは生後12週齢から、マイフリーガードαは8週齢から使用できます。
この違いは、フロントラインとフロントラインプラスと同じです。
上記のように、マイフリーガードのふたつのラインナップはフロントラインと同じです。そして、使われている有効成分も同じなのです。
フィプロニルはノミとマダニの成虫を駆除します。(S)-メトプレンがノミの卵と幼虫の成長抑制剤です。マイフリーガードはフロントラインのジェネリック医薬品なのです。
ここで気になるのが、ジェネリック医薬品と先発品の違いです。
人用の医薬品で最近よく耳にするジェネリック医薬品ですが、その内容についてはあまり知られていないのではないでしょうか?
ジェネリック医薬品は、先発医薬品(新薬)の特許などが切れたあとに販売された、新薬と同じ有効成分で同じ効果のある医薬品です。
一般的に先発品より価格が安いことから、現在医療費の高騰した日本では厚生労働省も使用を推奨しているわけです。
先日も娘が病院にかかって薬を処方されたのですが、調剤薬局でジェネリックを奨められました。
『ジェネリック』とは、一般的な・・・という意味です。欧米では、処方箋には商品名ではなく一般名が記載されることが多く、ジェネリック医薬品と呼ばれています。
アメリカでは、新薬の特許が切れると1ヵ月後にはもうジェネリックがの普及率が80%を超えているといいます。
ヨーロッパ諸国でもジェネリック医薬品のシェアは高く、日本は出遅れている状況ですが、そもそもジェネリック医薬品は新薬と同じ薬なのでしょうか?
答えは、まったく同じ薬ではありません。なぜなら、主成分は同じでも、添加物や製造法が違うことが多いからです。あくまで、ジェネリック医薬品とは「有効性・安定性において先発品と同じである」と認められた薬です。
新薬の開発にはものすごく長い年月と多額の開発費が必要です。研究開発には10年~20年、費用は数百億円もかかるとか!
ジェネリック医薬品は、その薬の成分の効き目や安全性は新薬で確認されてるので省くことができます。当然、製造の期間も費用も新薬よりずっと抑えられるわけです。
値段が安いからといって、効き目が悪いとか副作用が多いといったことは通常考えられません。そうでないと、ジェネリック医薬品として承認されませんから。
動物用医薬品のジェネリック医薬品では、主成分の有効性や安全性に関する確認は必要とされませんが、承認を得るためには以下の試験データを申請しなければなりません。
でも、長い期間と多額の費用をかけて新薬を研究開発してきた製薬会社は、後発でバンバン安い薬を販売されたのではたまったものではありませんね。
そこで、通常6年間の先発権が与えられています。この期間を再審査期間といい、ジェネリック医薬品の製造販売は禁止されています。
また、特許を保有している場合はさらにその期間が延びます。大体20年~25年です。
さて、フロントラインのジェネリック医薬品のマイフリーガードですが、先に説明したとおり、効果や効能は同じと考えて良いです。
マイフリーガードはフジタ製薬が製造している国産品です。実は、フジタ製薬はマイフリーガードに関してフロントラインを製造販売しているメリアル社と特許をめぐって争っていました。
※現在はメリアル社は統合されてベーリンガーインゲルハイムアニマルヘルスジャパンになってます。
少し前のことになりますが、ネット上でマイフリーガード及びマイフリーガードαが販売中止または在庫限りというショップが目立ったことがありました。
何かトラブルでもあって製造中止になったのかと心配した飼い主さんもたくさんいたはず。でも、それには理由がありました。
メリアル社がフジタ製薬にマイフリーガード及びマイフリーガードαの製造販売を停止しろと訴えたわけです。そのため、当時は動物病院でもマイフリーガードの在庫がなくなったりしたとか。2015年のこと。
マイフリーガードの販売開始は2009年、マイフリーガードαは2013年です。
医薬品に関しては、マイフリーガードの例のような特許をめぐっての訴訟があったり、製造が中止になったりといったことが間間起こります。
記憶に新しいところでは、コクシジウムの駆虫薬でアプシードシロップが製造中止になって困ったことがあります。これ以外のコクシジウムの駆虫薬はとにかくにっがーいので、飲ませるのに一苦労だったのです。
ともあれ、一時期マイフリーガードの販売は停止していたようです。2017年に販売が再開されたと公示があり、動物病院でもまたよく使われるようになりました。
そのため、ネット販売されているマイフリーガードのレビュー数がかなり少ないです。少し前の口コミでは、フロントラインとの効果の違いに関する心配がやはり多いのですが、それに関してはジェネリック医薬品としての承認を得ていることからも、同じであると言えます。
副作用に関しても、製品の注意事項として記載がある範囲内です。これはフロントラインも同じです。
ただ、獣医さんによっては製造方法や添加物の相違から、ジェネリックを快く思わない人がいることも確かです。
普通に考えたら、ジェネリック医薬品のほうが安いです。
効果効能・副作用に関して同じであれば、安い方を選ぶのは当然と言えるかもしれませんね。ジェネリック医薬品には、医療費を抑えるというのが大きな目的でもあるのですし。
今はそんなことはないと思いますが、動物病院によっては薬価の安い薬品に変更しても、診療費を変えないところもあったとか。
それまではずっとフロントラインを使っていて、マイフリーガードに変えたのに同じ値段だった、というのはちょっと信頼関係が揺らぎます。
ネット販売ではどうでしょうか。確かに、マイフリーガードが販売された当初は、フロントラインよりずいぶん安かったのは事実です。
その後、フロントラインが値崩れしだした!現在はどうでしょう?今回は、(s)-メトプレンが配合されているフロントラインプラスとマイフリーガードα(6本入り)で調べてみました。
アマゾンでのマイフリーガードαの価格は6本入り2,764円が通常価格でした。
(2022/3現在)
※マイフリーガードαは3本入りが2箱で6ピペットとして販売しています。製品として3本入りしかないようです。マイフリーガードは6本入りです。
そしてフロントラインプラスは3,861円。
(2022/3現在)
次に楽天やヤフーショッピングにも出店している松波動物メディカル通信販売部での価格を比較してみました。こちらは名称の通り動物病院の通販部門で、マイフリーガードとフロントラインどちらも扱っています。
全体的にリーズナブルな値段で販売しているのでよくお世話になっているショップです。
上記の値段の場合、1本あたりの値段は、
多頭飼いだったり、シーズン通して予防する場合はけっこうこの差は大きいといえますね。また、マイフリーガードαは1パッケージ3本入りなので、ちょっと試してみたい、夏の間だけ使いたい人には気軽に購入できるメリットもあります。
1箱3本の値段は、大体1,500円~1,700円です。
ショップによって送料別だったり込だったりするのでチェックしてくださいね。
マイフリーガード、マイフリーガードαは、フロントライン及びフロントラインプラスのジェネリック医薬品で、効果や安全性は同じです。
薬価が安いことから、動物病院でも奨められることがあります。病院によっては、通常はマイフリーガードを使って、要望があった場合にフロントラインを使うところもあります。
どちらにしても、動物病院で購入するより今はネットの方が安いです。
市販のノミダニ駆虫剤は効果がいまひとつであるばかりか、安全性も怪しいです。その点フロントラインやマイフリーガードは医薬品として動物病院でも使われています。
お財布に優しいほうがいいな、と思う飼い主さんにはマイフリーガードαはおすすめです。一時の販売中止も薬自体に問題があったのではなく、企業間のトラブルでした。
ただ、自宅で予防するときは、猫の様子を十分観察しながら使ってくださいね。
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でも、ネットで検索するとマイフリーガードαという駆虫薬もよく見かけます。動物病院でも使われていることが少なくありません。
マイフリーガードαとフロントラインプラスは効果などは同じなのでしょうか?
動物病院でも使っているマイフリーガードαとは?
マイフリーガード・マイフリーガードαは、猫や犬の外部寄生虫であるノミとマダニの駆除及び予防薬です。スポットオンタイプで、背中に滴下して使用します。
マイフリーガードとマイフリーガードαの違いは、ノミのライフステージのどの段階に効くかの違いです。
マイフリーガードはノミの成虫を駆除します。
マイフリーガードαは、ノミの成虫を駆除するとともに、ノミの卵と幼虫の成長を阻害します。
どういうことかと言うと、ノミが幼虫に、幼虫がサナギになる(変態する)のを阻害する成長阻害剤が含有されているのです。また、ハジラミに対しても効果があります。
マイフリーガードは生後12週齢から、マイフリーガードαは8週齢から使用できます。
この違いは、フロントラインとフロントラインプラスと同じです。
マイフリーガードはフロントラインのジェネリック医薬品
上記のように、マイフリーガードのふたつのラインナップはフロントラインと同じです。そして、使われている有効成分も同じなのです。
- マイフリーガードの有効成分→フィプロニル
- マイフリーガードαの有効成分→フィプロニル・(S)-メトプレン
フィプロニルはノミとマダニの成虫を駆除します。(S)-メトプレンがノミの卵と幼虫の成長抑制剤です。マイフリーガードはフロントラインのジェネリック医薬品なのです。
ここで気になるのが、ジェネリック医薬品と先発品の違いです。
動物医薬品にもあるジェネリック医薬品とは?
人用の医薬品で最近よく耳にするジェネリック医薬品ですが、その内容についてはあまり知られていないのではないでしょうか?
ジェネリック医薬品は、先発医薬品(新薬)の特許などが切れたあとに販売された、新薬と同じ有効成分で同じ効果のある医薬品です。
一般的に先発品より価格が安いことから、現在医療費の高騰した日本では厚生労働省も使用を推奨しているわけです。
先日も娘が病院にかかって薬を処方されたのですが、調剤薬局でジェネリックを奨められました。
ジェネリック医薬品は新薬と同じ薬なのか?という疑問
『ジェネリック』とは、一般的な・・・という意味です。欧米では、処方箋には商品名ではなく一般名が記載されることが多く、ジェネリック医薬品と呼ばれています。
アメリカでは、新薬の特許が切れると1ヵ月後にはもうジェネリックがの普及率が80%を超えているといいます。
ヨーロッパ諸国でもジェネリック医薬品のシェアは高く、日本は出遅れている状況ですが、そもそもジェネリック医薬品は新薬と同じ薬なのでしょうか?
答えは、まったく同じ薬ではありません。なぜなら、主成分は同じでも、添加物や製造法が違うことが多いからです。あくまで、ジェネリック医薬品とは「有効性・安定性において先発品と同じである」と認められた薬です。
ジェネリック医薬品が安い理由
新薬の開発にはものすごく長い年月と多額の開発費が必要です。研究開発には10年~20年、費用は数百億円もかかるとか!
ジェネリック医薬品は、その薬の成分の効き目や安全性は新薬で確認されてるので省くことができます。当然、製造の期間も費用も新薬よりずっと抑えられるわけです。
値段が安いからといって、効き目が悪いとか副作用が多いといったことは通常考えられません。そうでないと、ジェネリック医薬品として承認されませんから。
動物用医薬品のジェネリック医薬品では、主成分の有効性や安全性に関する確認は必要とされませんが、承認を得るためには以下の試験データを申請しなければなりません。
- 規格試験データ
- 安定性試験データ
- 同等性試験データ
ジェネリック医薬品は新薬と有効成分の種類・量、効果・効能は同じ
でも、長い期間と多額の費用をかけて新薬を研究開発してきた製薬会社は、後発でバンバン安い薬を販売されたのではたまったものではありませんね。
そこで、通常6年間の先発権が与えられています。この期間を再審査期間といい、ジェネリック医薬品の製造販売は禁止されています。
また、特許を保有している場合はさらにその期間が延びます。大体20年~25年です。
マイフリーガードの口コミは?心配な副作用はある?
さて、フロントラインのジェネリック医薬品のマイフリーガードですが、先に説明したとおり、効果や効能は同じと考えて良いです。
マイフリーガードはフジタ製薬が製造している国産品です。実は、フジタ製薬はマイフリーガードに関してフロントラインを製造販売しているメリアル社と特許をめぐって争っていました。
※現在はメリアル社は統合されてベーリンガーインゲルハイムアニマルヘルスジャパンになってます。
マイフリーガードα が販売中止になった理由
少し前のことになりますが、ネット上でマイフリーガード及びマイフリーガードαが販売中止または在庫限りというショップが目立ったことがありました。
何かトラブルでもあって製造中止になったのかと心配した飼い主さんもたくさんいたはず。でも、それには理由がありました。
メリアル社がフジタ製薬にマイフリーガード及びマイフリーガードαの製造販売を停止しろと訴えたわけです。そのため、当時は動物病院でもマイフリーガードの在庫がなくなったりしたとか。2015年のこと。
マイフリーガードの販売開始は2009年、マイフリーガードαは2013年です。
医薬品に関しては、マイフリーガードの例のような特許をめぐっての訴訟があったり、製造が中止になったりといったことが間間起こります。
記憶に新しいところでは、コクシジウムの駆虫薬でアプシードシロップが製造中止になって困ったことがあります。これ以外のコクシジウムの駆虫薬はとにかくにっがーいので、飲ませるのに一苦労だったのです。
ともあれ、一時期マイフリーガードの販売は停止していたようです。2017年に販売が再開されたと公示があり、動物病院でもまたよく使われるようになりました。
そのため、ネット販売されているマイフリーガードのレビュー数がかなり少ないです。少し前の口コミでは、フロントラインとの効果の違いに関する心配がやはり多いのですが、それに関してはジェネリック医薬品としての承認を得ていることからも、同じであると言えます。
副作用に関しても、製品の注意事項として記載がある範囲内です。これはフロントラインも同じです。
ただ、獣医さんによっては製造方法や添加物の相違から、ジェネリックを快く思わない人がいることも確かです。
マイフリーガードはフロントラインよりどのくらい安い?
普通に考えたら、ジェネリック医薬品のほうが安いです。
効果効能・副作用に関して同じであれば、安い方を選ぶのは当然と言えるかもしれませんね。ジェネリック医薬品には、医療費を抑えるというのが大きな目的でもあるのですし。
今はそんなことはないと思いますが、動物病院によっては薬価の安い薬品に変更しても、診療費を変えないところもあったとか。
それまではずっとフロントラインを使っていて、マイフリーガードに変えたのに同じ値段だった、というのはちょっと信頼関係が揺らぎます。
ネット販売ではどうでしょうか。確かに、マイフリーガードが販売された当初は、フロントラインよりずいぶん安かったのは事実です。
その後、フロントラインが値崩れしだした!現在はどうでしょう?今回は、(s)-メトプレンが配合されているフロントラインプラスとマイフリーガードα(6本入り)で調べてみました。
アマゾンでのマイフリーガードαの価格は6本入り2,764円が通常価格でした。
(2022/3現在)
※マイフリーガードαは3本入りが2箱で6ピペットとして販売しています。製品として3本入りしかないようです。マイフリーガードは6本入りです。
そしてフロントラインプラスは3,861円。
(2022/3現在)
次に楽天やヤフーショッピングにも出店している松波動物メディカル通信販売部での価格を比較してみました。こちらは名称の通り動物病院の通販部門で、マイフリーガードとフロントラインどちらも扱っています。
全体的にリーズナブルな値段で販売しているのでよくお世話になっているショップです。
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上記の値段の場合、1本あたりの値段は、
- マイフリーガードα・・・約444円
- フロントラインプラス・・・約637円
多頭飼いだったり、シーズン通して予防する場合はけっこうこの差は大きいといえますね。また、マイフリーガードαは1パッケージ3本入りなので、ちょっと試してみたい、夏の間だけ使いたい人には気軽に購入できるメリットもあります。
1箱3本の値段は、大体1,500円~1,700円です。
ショップによって送料別だったり込だったりするのでチェックしてくださいね。
まとめ
マイフリーガード、マイフリーガードαは、フロントライン及びフロントラインプラスのジェネリック医薬品で、効果や安全性は同じです。
薬価が安いことから、動物病院でも奨められることがあります。病院によっては、通常はマイフリーガードを使って、要望があった場合にフロントラインを使うところもあります。
どちらにしても、動物病院で購入するより今はネットの方が安いです。
市販のノミダニ駆虫剤は効果がいまひとつであるばかりか、安全性も怪しいです。その点フロントラインやマイフリーガードは医薬品として動物病院でも使われています。
お財布に優しいほうがいいな、と思う飼い主さんにはマイフリーガードαはおすすめです。一時の販売中止も薬自体に問題があったのではなく、企業間のトラブルでした。
ただ、自宅で予防するときは、猫の様子を十分観察しながら使ってくださいね。