猫が食べたら危険なNG食材を知っておこう!油断大敵あんがい身近にあるはず!
ツイート猫は、私たち人間や同じペットとして身近に暮らす犬とも異なった独特な解毒酵素を持つ生き物です。手作りのごはんを作る際には、絶対押さえておきたいNG食材はバッチリ覚えておきましょう。
また、なにげなく放置してしまう嗜好品にも、猫に有害なものがあります。
猫に絶対与えないで!中毒を起こすこともある食材
犬や猫にはネギ類はご法度!これは比較的知っている人が多いのではないでしょうか。
ところが、ネギ類ってあんがい使う頻度の高い食材です。特に冬場の鍋には長ネギは欠かせませんよね。我が家も3日に1度は鍋です。作るの簡単だから・・・。
買出しに行ってスーパーの袋からにょっきり顔を出している長ネギ。ガジーと噛んだ猫がいます。慌てて仕舞いましたが、ヒヤッとしました。
さすがにそのままガジガジ食べ始めることはなかったと思うけど、猫にとっても食べ物認識されそうもないと思い込んでいたから謎です。
猫が好みそうも無い食べ物でも、放置は危険というお話でした。さて、では猫にNG危険度高を紹介します。
ネギ類には赤血球を溶かしてしまう酵素が含まれています。加熱しても無くならないので、長ネギを使った鍋の残り汁なども舐めさせないようにしましょう。
さざえ、とこぶし、あわびの肝は猫への毒性があります。
身の部分はタウリンが豊富なので使いたい食材ですが、煮ると汁に流れ出てしまいます。汁も一緒に与えるのがベストです。
ちょっと豆知識
「とこぶし」って何?
あまり馴染みのない人も多いと思うので、とこぶしについて一口メモ。見た目はアワビにそっくりで、少し小ぶりなのがトコブシです。アワビと見分けるポイントは貝にある穴の数。アワビの貝殻には穴が4~5個ありますが、トコブシは6~8個。アワビほどではないけれど、高級貝なのです。
女子ならたいていの人が好きなチョコレートも気をつけたい食べ物です。チョコレートに含まれるカフェインやテオブロミンという成分が、猫にとって有害!
人間にとってカフェインは覚醒作用や運動能力を高めるなどの作用が期待されますが、それだって小さな子供にはご法度というくらい強い作用ですよね。
猫は体が小さいだけでなく、分解して解毒する能力も少ないのですから、少量でも危険です。
チョコレートだけでなく、ココアなどカカオを主成分としているものは要注意です。
カルシウムたっぷりだけど骨には注意!
骨はカルシウムがたっぷりです。手作りごはんを実践している人の中には取り入れている人もいます。フードプロセッサーで細かく砕いて与えることを推奨する方もいます。
反面、骨は猫にとって危険な食べ物でもあります。
骨は加熱するともろくなって縦に裂ける性質を持ちます。鋭く尖った骨を猫が飲み込んでしまうと、食道や消化器官に刺さる危険性がありますよ。
食卓に焼き魚が並んだ時は、食べ残しの魚の骨はすぐ片付けましょう。
NGではないけれど猫に与えるときに注意したい!
食材そのものはNGではないけれど、与える際に気をつけたい食材もあります。
生で与えてはダメな食材
食卓に並んだお刺身・・・目を放した隙に猫がっ!ありがちな光景ですね。少し口にする程度なら問題ないものも多いですが、多量に摂ったり継続して食べていると悪影響がある食材です。
卵は猫にとっても栄養満点なおすすめ食材ですが、気を付けなければいけないのが生の白身です。
卵白にはアビジンという物質を含まれていて、猫がアビジンを摂取するとアビジンがビオチン(ビタミンBの1種)と結合し、ビオチンの吸収を阻害してしまいます。(ビオチン欠乏症)
ただ、この見解に関してはいくつかあって、卵黄にはビオチンが豊富に含まれているので一緒に摂る分には問題ないという意見や、ビタミンBのサプリメントでビオチンを補えば問題ないとする意見もあります。
どちらにしても、卵白だけを猫に与えるのはNGというわけです。
イカやタコにはタウリンが豊富に含まれていますが、生の状態ではチアミナーゼというビタミンB1を破壊する酵素も含まれています。猫がチアミン欠乏症になってしまう可能性があります。チアミンとはビタミンB1のことです。
チアミナーゼは熱に弱いので、与える場合は必ず加熱して。貝類の項でも書きましたが、タウリンは加熱するとゆで汁に流れ出てしまうので、ゆで汁も一緒に与えましょう。
魚の種類によっては、チアミナーゼが多く含まれているので、生の魚を継続して与えると上記と同じようにチアミン欠乏症になりかねません。
エビやカニも同じで生で与えてはいけません。加熱すれば大丈夫ですが、それでもエビやカニなど甲殻類は消化が苦手な猫もいます。
イエローファット(黄色脂肪症)という猫の病気をご存知ですか?これは、皮下脂肪が変性して炎症を起こす病気です。脂肪が黄色く変色することからこう呼ばれています。
原因は、不飽和脂肪酸の過剰摂取によってビタミンEが破壊されること。不飽和脂肪酸は青魚に多く含まれます。一番多いのはマグロの摂り過ぎと言われています。
マグロの刺身は多くの猫が好みますね。マグロは不飽和脂肪酸が多くビタミンEが少ないので、多量に与えるとビタミンE欠乏症になります。
テーブルに放置しないで!その他の猫のNG食品
買い物袋から出た長ネギ、食卓に並んだマグロのお刺身、食べ終わった後の焼き魚の骨、テーブルの上には大好物のあまーいチョコレートなど、ふだんの生活でもよくある風景です。
他にも、つい置きっぱなしにしてしまうもので猫にとっては注意が必要なものがあります。
- アルコール・緑茶・缶ジュース
- 人間のお菓子類
- 調味料
これらはテーブルに放置しないようにしましょう。
猫に有害なプロピレングリコールとは
プロピレングリコールは私たちの身の回りにとても多く使われていまる有機物です。用途は保湿剤や乳化剤、殺菌剤や溶剤でそして食品添加物にも!
化粧品やウェットティッシュの成分にPGという表記を目にしたことありませんか?あれです。
PGの危険性については、さまざまな意見がありますが、一般的に毒性は低く使用する際の濃度が薄いため安全だとされています。
食品添加物としては、品質改良剤として使われることが多いです。中華麺、そば、うどんなどの生麺、ギョウザの皮、イカやタコの燻製、豆腐、ジャム、チーズ、ケーキなど、スーパーに並ぶ加工食品の多くに使われています。
また、コンビニのおにぎりやお弁当のツヤを出す目的でも使用されています。
このプロピレングリコールは、猫にとっては有害です。ペットフード安全法でも、ペットフード製造において使用が禁止されています。
摂取すると赤血球に異常を生じ(ハインツ小体の増加や赤血球数の変化)、貧血を起こします。
プロピレングリコールはキャットフードでの使用は禁止されていますが、犬には猫のような有害性が認められないのでドッグフードに使われていることがあります。猫がドッグフードや犬用のおやつを口にしないよう気をつけてくださいね。
その他、気をつけたいのは電子タバコです。猫のいるところでは吸わないようにしましょう。
猫にはキシリトールも危険!
キシリトールは人工甘味料のひとつで糖アルコールのひとつです。キシリトールと言ったらガム!ですね。虫歯予防効果があって、なおかつ清涼感のある甘味であることから、お菓子にも使われています。
ところが、キシリトールは犬や猫にとってとても有害です。犬がキシリトール入りのガムを食べて中毒を起こした事例が多数報告され発覚しました。
キシリトールを摂取すると、膵臓からインスリンが大量に放出され、低血糖を起こします。低血糖はとても恐い症状で、意識の低下・脱力・けいれん・昏睡、さらには肝障害を起こす危険性もあります。
猫に関しては実のところ毒性はよく分かっていません。犬と同じように中毒症状を起こすかもしれないし、プロピレングリコールのように犬にはダメでも猫は大丈夫かも。
そもそも猫は犬ほど甘いものに興味を示さないので、キシリトール入りのガムを誤飲してしまうこと自体ほとんどないから、中毒で動物病院に運び込まれた症例を耳にしないのでしょう。
ただ、万が一を考えて猫もキシリトールはNGと考えていたほうが安全です。転ばぬ先の杖・・・です。
ヒヤッとしたうちの猫の所業いくつかを・・・
猫にネギ類はNGというのは知っていたけど、特有のニオイがありますよね。猫ってあの手のニオイは避けると思い込んでいたのです。
冒頭にも書いたけど、ある日スーパーの買い物袋からにょきっと顔を出した白ネギの青い部分をガジーッとかじっている愛猫を発見しました。嫌っそうな顔しながらも、避ける様子もない!
さらに、ニラを袋から出して調理しようとしていたとき、ユラユラゆれる先端をパシパシ叩いている子も!家猫って警戒心が本当に壊滅的にないのか!?と思ったのですが、放置はダメだと心底思いました。
チョコレートに関しては、それほど興味を示さないのですが、「なるほど、これは注意が必要だな」って思ったのが丸く個包装になっているもの。
おもちゃと勘違いしたのか、コロコロ転がして遊んでいました。猫っておもちゃを噛むくせがあります。そのときもガジガジやりそうでした!
何はともあれ、食材であろうと物を出しっぱなしにしちゃダメ、ってことですね。