猫がよく吐くけど元気!病気じゃないし毛玉でもない原因不明の嘔吐の解決法は?
ツイート「猫はよく吐きます」・・・そう言われても、しょっちゅう吐かれては心配になります。それに、正直掃除も大変ですしね。
知らずに踏んでしまって「あちゃあ・・・」ちょっとゲンナリします。当の猫は、そんなことあったの?というくらいケロッとしていたりして、一体何なの?と首を傾げたくなります。
動物病院で診てもらっても原因がわからない猫の嘔吐、実は食事を変えることで改善されることが多いのです。
病気・毛玉以外で猫が吐く原因で考えられること
もう亡くなりましたが、うちの子にもこういう子がいました。子猫のときはそうでもなかったのですが、成猫になってから頻繁に吐くようになりました。
この子はごはんを食べた後、ゲロロ~とほぼ未消化のものが大量に、というタイプでした。その後はケロッとしてまた食べ出すことがほとんど。
当時まだ小さい子(娘、人間です)の育児中で、何か変なもの飲み込んじゃった!?という不安もあったので、動物病院で検査入院してまでいろいろ調べてもらったのですが、特に病気は見つかりませんでした。
こういうとき考えられる猫が吐く原因はフードが合わない、猫の癖や体質の問題、またはその両方があります。
キャットフードが猫に合わない
すごく基本的なことなんですが、食べているフードが合わないことが考えられます。
値段が高いフードが必ずしも良いフードとは言い切れませんが、安いフードは香料など添加物が多いのは確かです。炭水化物が多目であるのも、廉価でフードを作るためと言えます。
そういうフードでも元気に長生きする猫もいるでしょうが、やはりリスクは多いと言えます。
本来は、猫は学習能力がありますから、一度食べて嫌な思いをしたフードには口をつけなくなることも多いけど、猫が好きそうなニオイには負けちゃうのかも。香料恐るべし!
吐いてもまたバクバク食べてしまうものだから、飼い主さんも「美味しそうに食べるのよ」なんて仏心を出して食べさせてしまったり。
キャットフードと吐き癖については、あとでもう少し詳しく解説します。
ごはんの食べ方が猫に合わない
猫のごはんは1日2回、朝夕に与えることが良い、こう信じている飼い主さんがけっこういます。獣医さんやペットショップの店員さん、保護団体のボランティアにもそう言われることが多いかもしれませんね。
これは、健康な成猫の場合と前置きあってのことですが、やはり人間都合を優先した考え方だと言わざるを得ません。
現に、子猫の場合は1日4~5回程度、7歳以上のシニアになったら胃腸に負担をかけないように回数を増やして1度に食べる量を少なくしましょう、とアドバイスされます。
結局のところ、ごはんを1日何回にするのがベストかというのは、猫によって違うのです。
もともと猫は1度の食事量は少なく、1日に何度も食べるように体ができています。胃が私たち人間や、犬に比べても小さいので、空腹な状態で一気にフードを胃に入れると嘔吐してしまうこともあります。
猫自身の体質によることも!
吐き癖がついてしまっているのとは別に、消化酵素が少ないことも考えられます。
酵素については、近年私たちにとって健康維持に重要な役割を持つことがわかって耳に入ってくることも多いです。猫についても同じです。
酵素は生命を維持していく上で必要不可欠な物質です。
酵素は体内にある『消化酵素』『代謝酵素』と食べ物から取り入れる『食物酵素』があります。消化酵素は文字通り食べたものの消化を助ける役割を持っています。
代謝酵素は吸収された栄養を体の細胞に届けて新陳代謝を促します。また、自然治癒力や免疫力を強化する役割もあります。
この消化酵素と代謝酵素は潜在的に体内にあるものです。加齢やストレスなどによって、これらのはたらきが鈍くなると、消化吸収が上手くいかなくなり新陳代謝が悪くなる、免疫力が下がるなど不調の元となります。
対して、食物酵素は体外から摂取することができる酵素で、消化酵素や代謝酵素の働きをサポートします。
キャットフードが原因の嘔吐
愛猫に健康に良いフードを与えたいと飼い主であれば考えます。私もいろいろネットで調べては「良いフード」を探しているひとりです。
グレインフリーが良い?炭水化物はダメ?たんぱく質量は?添加物は?
これぞと思って猫に与えてもプイッとされて口もつけてくれないことも!そしてまた探し始める。猫が気に入ってくれたとしても、それが合わないということもあります。
具体的に何が合わない可能性があるか、嘔吐につながるいくつかのポイントを紹介します。
- 添加物が何種類も使われている(激安キャットフードに多い)
- ドライフードの表面の油分が多い
- ドライフードの粒の大きさや形状が合わない
- ライフステージとフードが合っていない
添加物すべてが悪いというわけではありません。そもそも完全無添加のキャットフード、特にドライタイプはないですから。
ただ、激安で売っているフードには、不要な添加物がてんこ盛りです。合成着色料や、pH調整剤、○○ミール、○○パウダーなど、原材料の具体名のないものは要注意といえます。
ウェットフードの場合、とろみをつけるための増粘多糖類や調味料(使われていることもあります)が吐く原因になることも多いですよ。
ドライフードには表面に油脂でコーティングされているものもあります。これは、主に嗜好性を高めるために行われますが、油分を使用することが多くこれが合わなくて嘔吐する場合もあります。
ドライフードは粒の大きさや形状にバラエティがあります。球形のもの、平たいもの、三角形のものなど。粒が大きいと、丸飲みするタイプの猫だと喉に引っかかってしまうこともあります。
食べている最中に、ゲェと戻してすぐに食べ始める場合は粒の形状が合っていない確立が高いです。
成猫(生後半年~6歳くらい)の若い時期であれば、フードを変えるだけで吐く回数がかなり減ります。
シニア猫の場合は加齢による消化酵素や代謝酵素の働きの鈍化などが複雑に関係していることも多く、一筋縄にはいかないことが多いのですが、根気よく猫に合ったフードを探してくださいね。
猫の食べ方がその「吐く」を招いている?
キャットフードが原因ではないとして、これらも該当しないか考えてみてください。
- 総体的に食べ過ぎ
- 一気に食べ過ぎまたは早食い
- ご飯とご飯の間が空きすぎている
猫は本来、食事量は自分でコントロールする動物と言われていました。だから1泊旅行くらいならドライフードを置いておけばちょこちょこ自分で適量食べるから安心だよ、と言われました。
犬はお皿に盛るとぜーんぶ食べちゃうから置き餌はできない、とも聞きましたがそうなのかな?飼ったことがないのでわかりませんが。
ところが、最近の飼い猫はどうやら 暇だから食べる らしいのです!全部が全部そうじゃないと思いますけど、確かに最近飼い猫の肥満は問題になっていますよね。
食べ方にも原因があることも。早食い・一気食いしていませんか?少量ずつ1日の食事回数を増やしたり、早食い防止用のフード皿など使って見ると良いです。
食事の間隔が空き過ぎていると食べたときに刺激になって吐いてしまうこともあります。この場合も、少量ずつにして食事回数を増やしてみます。
猫が胃液を吐く病気以外の原因
吐いたものにほとんど内容物がなく、胃液だけのこともあるでしょう。病気でなければ胃酸過多が考えられます。胃酸過多になる原因は大きくわけて2つ。
- 空腹
- ストレス
です。空腹が原因の場合は早食いなどの場合と同じく、1度の量を減らして食事回数を増やすようにします。猫がストレスを感じているかも、と感じたらなるべく解消するようにしましょう。
引越しや家族構成の変化といった環境の変化など、どうしようもないことも多いです。その場合は猫が安心してくつろげる場所を作ってあげましょう。
最後に
猫が吐くのはあたりまえのことではありません。飲み込んだ毛玉を吐き出せないで毛球症になってしまうのは大問題ですが、吐きやすい動物であって吐いてあたりまえではないのです。
愛猫の1匹も、何が原因だかわからないで食べる・吐く・また食べるという日が続きました。何種類かキャットフードを試したり、食事をこまめに与えるなど工夫して、徐々に吐き癖は改善されていきました。
たとえ病気でなくても、猫にとって吐くという行為は少なからず胃腸に負担がかかります。何度も吐くことによって食道が炎症を起こして、本当に病気になってしまうこともあります。
それに、室内で一緒に暮らしている身としては、やっぱり吐いた跡があちこちに・・・という状況は避けたいですしね。あ、でも愛猫の健康が一番重要なのは当然ですよ!